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旋盤加工とは?|特徴や種類、フライス加工との違いを解説
旋盤加工
2022.7.4
旋盤加工(せんばんかこう)とは、材料(ワーク)を回転させ、固定した刃物(バイト)を当てて削る切削加工のことです。回転対称の形状を効率よく仕上げられるため、シャフト、ブッシュ、フランジ、ノズル、継手など、産業機械の主要部品の多くが旋盤加工で作られています。
工具を付け替えることにより、外径やテーパ、中ぐりなど様々な形状に加工が可能です。しかし、旋盤加工にもできない形状はあるので、他の加工方法も加味してしっかりと段取りを考えて取り組まなくてはいけません。
本記事では、旋盤加工とは何かを、種類やメリット・デメリット、NC旋盤と汎用旋盤との違いなど、様々な視点で実務でも使えるレベルまで解説しました。
なお、資料としては株式会社新進が培った難削材の加工に関する現場知見と、厚生労働省「職業情報提供サイトjob tag」や外国人技能実習機構の機械加工職種資料などの公的資料を参考にしています。
旋盤加工とは?
旋盤加工とは、材料を主軸(チャック)に固定して回転させ、固定したバイト(切削工具)を押し当てて削り出す加工方法です。
英語では Turning(ターニング)と呼ばれており、回転する材料に刃を当てるため、出来上がる形状は基本的に回転軸まわりに対称な形になります。
主に対象となる形状は次のとおりです。
- 外径(がいけい)の円筒・段付き軸・テーパ
- 内径(穴)・座ぐり・止まり穴
- 端面(フェイス)・突切り(パーティング)
- おねじ・めねじの加工
- 溝入れ(みぞいれ)・ローレット
旋盤加工とフライス加工の違い
結論から言うと、旋盤加工は材料が回り、フライス加工は刃物が回るという違いです。一覧にすると以下のようになります。
| 加工方法 | 旋盤加工 | フライス加工 |
| 材料 | 回転させる | 固定する |
| 工具 | 固定する | 回転させる |
| 形状 | 円筒状の加工に適している | 角形状の加工に適している |
上記のように、旋盤加工とフライス加工では材料と工具のどちらを固定するのかが異なり、加工しやすい形状も違います。
旋盤加工はフランジやリングなど円筒形状に強く、フライス加工は金型部品やブロック形状など平面・溝・複雑な3D形状に強いです。フライス加工に関しては、下記記事をご参考ください。
≫フライス加工とは|主な特徴と種類、行う場合の注意点について
旋盤加工の特徴

▲旋盤加工を行っている様子
旋盤加工の最大の特徴は、回転対称の形状を作れるという点です。しかし、細かく分解すると他にも様々な特徴があり、良い点と悪い点の両方が見えてきます。
旋盤加工のメリットとデメリットを具体的に紹介します。
メリット
旋盤加工には、主に以下のメリットがあります。
- 外径、ねじ、溝と様々な加工ができる
- 加工精度が高く完成品の質が高い
- 加工機の操作が比較的簡単
- 小さなスペースで加工機を設置できる
旋盤加工では、様々な性質の加工機を使用します。
例えばNC旋盤は数値制御ができるので、0.001mm単位の正確な要求を行えます。また、卓上におけるサイズの小さな機械もあるため、わずかな場所でも設置が可能です。正面旋盤を使えば、大型の製品でも問題ありません。
そして、ステンレスやチタン、樹脂製品などあらゆる材料の加工が行えます。工具を使い分ければ様々な形状にすることができるので、旋盤加工は切削加工の代表例なのです。
デメリット
旋盤加工の主なデメリットは次の通りです。
- 非回転対称の形状は難しい
- 細長い軸はたわみやすい
- 難削材は工具寿命とコストに負担がかかる
四角形のブロックや軸からズレた穴、複雑な3Dの形状などは旋盤加工には向いていません。その場合は、フライス加工たタップ加工など、他の方法を選択する必要があります。
また、あまり細長い形状の加工品は、切削する際の抵抗で材料がたわんでしまうので、円筒度や寸法精度が悪化しやすいです。
加えて、チタンやハステロイなどの切削が難しい金属は熱がこもりやすく、工具選択やクーラントの使用などの対策を講じないとコストへの影響が大きくなります。良く使われる加工方法ではあるものの、大変な経験と知識を求められるのが旋盤加工です。
旋盤加工でできる主な加工の種類
旋盤加工は1台で多彩な形状を作り分けられます。代表的な加工方法を中心に、現場でよく使うものを紹介します。
外径加工

内径加工

テーパ加工

穴あけ加工

溝加工

曲面加工

ねじ切り加工(おねじ・めねじ)
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旋盤加工に使われる主な機械の種類
旋盤は工作機械の三種の神器のひとつとされており、機械送りによる旋盤機は18世紀の終わりごろに登場しました。以降、様々な形の旋盤が登場しており、用途によって使い分けられています。
現場で良く使用されている旋盤機を以下にピックアップします。
普通旋盤は汎用旋盤とも呼ばれ、手動で行うのが基本です。一方でNC旋盤は、バイトに数値を入力して加工を自動で行えます。
また、コンピューターに接続できるCNC旋盤も登場しており、加工機は作業者の練度に依存せずに高い精度を保てるようにもなってきました。詳しくは次の記事でまとめていますのでご覧ください。
旋盤加工を行うための3つの条件設定
旋盤加工は、仕上がりの精度と作業の効率、工具の寿命までを踏まえて行う必要があります。そのためには、加工物の特性を踏まえて、下記の3つの条件設定することがとても重要です。
| 条件 | 特徴 |
| 切削速度 | 工具が部材を削る速度 |
| 送り量 | 主軸が1回転するまでに工具を進める距離 |
| 切り込み量 | 工具の刃が部材に当たっている深さ |
切削速度を上げると加工時間は短くなりますが、工具や部材に熱がこもりやすく工具の寿命が短くなる恐れがあります。速度が早いと、部材によっては加工硬化と呼ばれる現象が出るため、その後の工程にも影響が出てしまいます。
また、送り量や切り込み量は、少なく設定してゆっくり行えば加工精度を上げられます。ですが、加工に時間がかかり、工数が増えてしまう点に注意が必要です。
株式会社新進では、様々な旋盤加工をコーディネートしています。下記の記事で事例を紹介していますので、ご参考にご覧ください。
≫旋盤加工の製品事例|大阪・新進の部品製作のご依頼方法と流れ
旋盤加工の段取りと5S活動
旋盤加工を含む機械を使用した加工では、段取りによって作業の効率や製品の品質が大きく変わるとされています。図面を確認して製品の仕上がりをイメージし、使用する工具を選定して状態をチェックして、流れるように作業できる環境を整えることにより、集中して旋盤加工に取り組むことができます。
そして、この段取りを支えるのが製造現場での5S活動です。
例えば、工具の置き場が正確に決まっていない現場では、必要な刃物を探すことに時間のロスが生まれます。結果、作業時間が圧迫されて納期が迫り、急いで取り掛かることで製品の質が低下してしまいます。
安定した品質と短納期を実現するには、旋盤で削っていない時間の使い方が重要です。
以上です。株式会社新進では、旋盤加工をはじめとして様々な金属加工のコーディネートをしています。
ステンレスやチタン、ハステロイなどの難削材を得意としていますので、お困りの際はお気軽に以下ページよりお問い合わせください。
※当社は業者・企業様向けの金属加工サービスを提供しております。
※個人のお客様のご相談は現在承っておりませんので、ご了承ください。
