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フライス加工とは|主な特徴と種類、行う場合の注意点について

フライス加工

2022.7.26

フライス加工とは、回転する刃物に対して材料を当てる加工方法です。ミーリング加工とも呼ばれています。角形状に仕上げるときに適した方法であり、使用する工具によっては平面など広い範囲の加工も行えます。

 

よく似た加工に旋盤加工がありますが、旋盤加工は材料を回転させ、固定した工具を当てる点が異なります。

 

フライス加工は仕上げたい形状や用いる加工機、工具によって、いくつかの種類に分類可能です。加工機にも工具にも種類があるので、作業スペースや図面の形状ごとに加工方法を選択する必要があります。

 

フライス加工は色々な形に仕上げられる点が魅力ですが、一方で金属を削るほどの速度で工具を回転させる必要があります。そのため、作業時には安全に十分注意しなければなりません。

 

本記事では、加工の種類や用いる加工機、工具についてわかりやすく解説します。合わせて、作業時の注意点に関しても紹介します。

株式会社新進では、様々な金属加工に関する相談をお受けしています。金属加工をお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。

 

 

フライス加工とは?その特徴について

 

フライス加工とは、回転する刃物に材料を押し当てて、不要な部分を削る加工方法です。ミーリング加工とも呼ばれています。

角形状に仕上げたいときに適した加工方法で、平面や側面、溝などを切削する際に使用します。

 

フライス加工と旋盤加工の違い

 

よく似た金属の加工方法に旋盤加工があります。それぞれの違いは、以下の通りです。

 

加工方法 材料 工具
フライス加工 固定する 回転させる
旋盤加工 回転させる 固定する

 

上記の表からわかるように、旋盤加工は回転させた材料に工具を押し当てることにより、図面通りの計上に仕上げる加工方法です。旋盤加工は主に円筒状に仕上げたいときに使用されます。

 

どちらの加工も材料を削り取る点は共通しているので、金属加工の中では切削加工に分類可能です。旋盤加工に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。

≫旋盤加工とは|主な加工の種類と事例、行う場合の注意点について

 

 

フライス加工の基本的な種類

 

仕上げる形状や使用する加工機によって、いくつかの種類に分けられます。種類とそれぞれの加工内容は下記の通りです。

 

種類 加工内容・特徴
正面フライス削り 平面状に加工するのに適している
エンドミル削り 細かな部分、形状の加工に適している

様々な形状の加工が可能

輪郭フライス削り エンドミルを用いて図面通りの輪郭に仕上げる

使用するエンドミルによっては細かな形状に加工できる

T溝削り 逆さまにしたT字のように底面が広くなっている溝を作れる

ボルトをはめ込む部品などに使用される

キー溝フライス削り エンドミルや溝フライスを用いて金属軸にキー溝を彫る

別の機械部品をはめ込む製品の加工に使用される

平フライス削り 上面全体を削るので荒加工や中仕上げに向いている
側フライス削り 側面全体を削るので荒加工や中仕上げに向いている
溝削り 角フライス溝フライス、エンドミルを用いて加工面に溝を作る

使用する刃の種類によって様々な形状の溝に仕上げられる

すり割り メタルソーやすり割りフライスを用いる

エンドミルでは難しい浅いスリットや深い切り込みも入れられる

組み合わせフライス削り 複数のフライスを組み合わせて複雑な形状に仕上げる

複数の溝などを同時に入れたいときに適している

 

このように、使用するフライスや仕上げたい形状によって、様々な種類に分類されます。複数の加工方法を組み合わせることによって、細かい形状に仕上げることも可能です。

 

また、フライス加工は使用する機械と工具を適切に組み合わせる必要があります。手動なのかコンピュータ制御なのか、フライスを使うかエンドミルを使うかなど、その対応は様々です。

詳しくは次の記事にまとめましたのでご覧ください。

≫フライス盤とは|特徴と種類、作れるものや旋盤との違いを解説

 

 

フライス加工を行う場合の注意点

 

本記事で解説したように、フライス加工は回転する工具に部材を当てて材料を削る加工です。工具は金属を削るほどの速さで回転しており、作業時には安全面に十分に注意する必要があります。

具体的には、以下の点に注意して作業を行うようにしましょう。

 

作業上の注意点
  • 作業台の上には必要工具をきれいに並べておく
  • 長袖、長ズボンを着用する
  • 袖のボタンは必ず締め、肌を露出しない
  • 上着はズボンの中に入れベルトを締める
  • 安全靴を履いて作業をする
  • 帽子を被って作業をする
  • 保護メガネを装着して作業をする
  • 鋳物加工で粉じんが発生するのであれば防塵マスクを着用する
  • 手袋をはめずに作業をする
  • 切りクズは直接手で触らない
  • 切削油で床が汚れたときにはすぐに拭きとる

 

一見、手袋や軍手を使用して作業を行う方が安全だと考える人もいるかもしれません。しかし、高速で回転する工具に手袋や繊維が絡まると巻き込まれ指までケガをしてしまう恐れがあります。

 

また、作業時は切削油を用います。切削油が床に落ちてしまうと、滑りやすくなり大変危険です。

切削油が床についてしまったときには、必ず「ウエス」などの布で拭きとり、作業現場は常に清潔な状態を保っておきましょう。

 

以上です。フライス加工の事例は、次のページで紹介していますのでご覧ください。

≫大阪でフライス加工なら新進へ|製品例とご依頼方法を紹介

 

 

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