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チタンの板金加工|4つの方法とポイントをそれぞれ解説

チタン

2023.5.2

チタンは強度が高く、スプリングバックが大きいなどの理由で板金加工が難しい金属とされています。また、熱伝導率も低いため、加工精度を出しにくいだけでなく、工具の摩耗にも注意して作業を行う必要があります。

 

チタン板を加工する際には、主に切断・曲げ・穴あけ・溶接の4つを組み合わせ行うケースが多いです。どの加工においても、部材の特徴をよく理解し、加工条件や方法を選択しなければなりません。

 

また、部材が純チタンかチタン合金かで性質は異なり、さらにはチタン合金にも種類があるため、それぞれで対処方法が変わるのでご注意ください。

本記事では、チタンの板金加工の種類やポイント、純チタンとチタン合金における加工時の注意点を紹介します。

 

 

チタンの板金加工の種類とポイント

 

チタン板の加工は、主に以下4つの方法を用いて製品を仕上げます。それぞれに加工のポイントと注意点があるので、チタンの特徴を踏まえて解説します。

 

  • 切断
  • 曲げ
  • 穴あけ
  • 溶接

 

 

切断

 

チタンは熱が伝わりにくく、工具が痛みやすいために切断が難しい金属とされています。そのため、ハンドソーなどを使用すると加工面が汚くなりやすいですが、以下の方法でもカットは可能です。

 

種類 特徴
ワイヤーカット
(放電加工)
ワイヤーに電気を流し金属を切断する

硬い金属でも切断できるので、チタンの切断に適している

加工速度が遅く量産には向かない

ウォータージェット 水の圧力によって切断する

熱が発生しないので変形を防げる

薄い板の加工に適している

 

また、レーザーを使えば、複雑な形状でも綺麗に仕上げることができます。

 

レーザーカットの一例

▲レーザーカットの事例

 

グラインダーなどを使う場合は、工具の劣化に注意しなければなりません。工具の劣化を防ぐためには、切削油の使用や切削速度を遅くして熱の発生を抑えましょう。

 

また、チタンは酸素や窒素と反応しやすい性質があるため、切りくずが発火しないように作業環境を清掃するのも大切です。詳しくは次の記事をご覧ください。

≫チタンの切断方法|加工時に気をつけるべき2つの注意点

 

 

曲げ

 

チタン板を曲げるには、チタンの特徴を把握しておく必要があります。

 

  • 鉄の約2倍の強度がある
  • ヤング率が小さくスプリングバックが大きい
  • 塑性異方性(r値)が大きい

 

チタンはヤング率が小さく、たわみやすい特徴があります。そのため、曲げ加工を行う際にはスプリングバックを考慮して加工を行わなければなりません。

 

板金加工の製品事例

▲薄い金属板をヘミング曲げした事例

 

また、チタンは塑性異方性が大きいので、曲げ加工を行うときには部材のロール方向を意識して加工しましょう。チタンの場合は、ロール方向と平行に曲げるT曲げがおすすめです。

詳しくは次の記事をご覧ください。

≫チタンの曲げ加工を行う際の3つのポイント

 

 

穴あけ

 

チタンは引張強度が高く熱伝導率が低いので、工具の摩耗に注意しなければなりません。加工時の熱による悪影響を防ぐために、下記を意識して作業をしましょう。

 

  • ドリルの回転速度を遅くする
  • 切削油を使用する
  • 工具の状態を逐次確認する

 

ドリルの回転速度を遅くすれば作業時の振動を抑えられるため、開けた穴の断面がガタガタになりにくいです。使用する切削油はエマルションタイプをおすすめします。

 

チタンの穴あけ加工事例

▲チタンの穴あけ加工事例

 

また、切りクズは放置していると発火する恐れもあるので、作業環境にも十分配慮しましょう。詳しくは次の記事をご覧ください。

≫チタンの穴あけ加工が難しい理由|ドリルで穴開けする際の3つのポイント

 

 

溶接

 

チタン板の溶接は特に技術が必要とされています。チタンは比較的低温で酸素と反応する特徴があり溶ける温度まで上がる前に、大気中の酸素と反応してもろくなってしまうためです。

具体的な温度としては、溶融点は約1,700℃なのに対し、500℃もあれば大気中の酸素と化合してしまいます。

 

チタンの溶接事例

▲スクリュー形状の溶接事例

 

チタン板を溶接する際には、酸化・窒化を防ぐために溶接部分をシールドガスで完全に遮断することが大切です。また、溶接した後も部材が200℃を下回るまでシールド状態を保持しましょう。

詳しくは次の記事をご覧ください。

≫チタンの溶接方法|難しいとされる理由と大阪・九条工場の施工事例

 

 

板金加工はチタンの種類に注意して行う

 

チタンは大きく分けると、純チタンとチタン合金の2つがあります。

純チタンとは、他の金属が含まれていない純度が高いチタン。一方でチタン合金とは、使用目的にあわせて他の金属を加えて性能を向上させたものです。

 

これらはそれぞれに特徴も違うため、特性を押さえた上で加工を行う必要があります。次の3つは具体的なポイントの例です。

 

  • 純チタンはスプリングバックが大きいので曲げ加工に注意する
  • チタン合金は熱伝導率が低いので切断や穴あけ加工で工具の摩耗に注意する
  • チタン合金は強度が高いため曲げ加工にはあまり適さない

 

以上です。チタンは特性が他の金属よりも色濃く、板金加工はそう簡単なものではありません。

株式会社新進では、金属加工のコーディネートを行っていますので、お困りの際はぜひ以下よりお問い合わせください

 

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