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ハステロイのドリル加工3つのポイント|穴あけが難しい理由と加工実績を紹介

ハステロイ

2023.8.21

ハステロイは難削材とされていて、ドリル加工がとても難しい金属です。そのため、工具や回転数などの条件を他の金属と同様に行うと、表面がガタガタになったりドリル自体が損傷してしまう可能性があります。

 

この記事では、ハステロイのドリル加工がなぜ難しいのか、その理由と当社の加工実績を紹介します。どのような対策をするべきかまとめましたので、ハステロイで穴あけやタップ加工をする場合は参考にしてください。

 

 

ハステロイのドリル加工が難しい理由

 

ハステロイは、他の金属と比較してとても加工が難しい部類になります。特に切削は大変で、ドリルによる加工も相当に難易度は高いです。

 

ハステロイのドリル加工が難しい理由
  • 加工硬化が生じる
  • 熱伝導率が低い
  • 工具との親和性が高い

 

ハステロイは、切削中のひずみによって硬化する性質があります。これにより粘りが失われて、割れやすく脆い金属になる可能性が高いです。

 

また、熱が周囲に逃げにくいため、加工箇所の温度はどんどん高まります。

その熱によって工具の温度も増し、ドリルに切粉が溶着。さらに、加工硬化も影響して、脆くなったハステロイが工具にこびりつき、表面がガタガタになってしまうのです。

 

詳しくは次の記事にまとめていますので参考にご覧ください。

≫ハステロイの加工について|切削が難しい4つの理由と加工事例を紹介

 

 

ハステロイのドリル加工における3つのポイント

 

ハステロイに穴あけを行う場合、あらゆることに配慮しなくてはいけません。具体的には次の3つが重要です。

 

  • 適切なドリルを使用する
  • ドリルの回転速度に注意する
  • 切削油はたくさん使用する

 

 

適切なドリルを使用する

 

ハステロイは難削材のため、抵抗がとても大きいです。また、熱伝導率も悪いため、耐熱性の高い工具を使う必要があります。

そのため、耐熱合金用のドリルがおすすめです。加工硬化しやすく、切削した際の熱が逃げにくい金属でも、長い期間使用することができます。

 

ドリルの回転速度に注意する

 

ドリルの回転を速くすると、その分だけ熱が多く発生します。熱が高まると溶着やチッピングの可能性が高まるので、回転速度には十分に注意しなくてはいけません。

 

使用するドリルに切削条件は記載されているため、そちらを参考にしてください。

ただし、使用する機械なども影響するので、最適な条件は実際に穴あけを行いながら探る必要があります。

 

切削油はたくさん使用する

 

ハステロイは抵抗が大きく熱伝導率も悪い金属です。そのため、抵抗を少なくして熱を逃す、という対策が最も重要ですが、その役割を担うのが切削油です。

 

ドリル加工では、しっかりと切削油を使用しましょう。切削油は切りくずを流し出す効果もあるので、工具への溶着も防ぐことができます。

 

 

ハステロイのドリル加工実績

 

株式会社新進では、町職人300名以上と協力し、ハステロイ加工のコーディネートを行っています。以下はその実績です。

 

ハステロイのドリル加工実績

▲穴あけ・フライス加工で正確なハステロイ製品を製作

 

ハステロイのドリル加工実績

▲穴あけや溶接を行ったハステロイのスクリューシャフト

 

ハステロイのドリル加工実績

▲複雑な形状のハステロイ製品も製作

 

株式会社新進は、加工が難しい金属でもご相談を受け付けています。ハステロイを始めとした金属製品のコーディネートを、町職人300名と連携して行っていますので、お気軽にお問い合わせください。

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