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ステンレスの切断加工|個人で行う場合の3つのポイントと注意点

ステンレス

2022.3.25

住宅用設備としても幅広いところで使用されているステンレスですが、加工しにくく個人で切断を行うのは難しい素材です。

ステンレスは硬くて錆びにくい特徴を持つ一方で、加工硬化しやすく熱伝導率も悪いので切断に使用する工具が損傷してしまう場合もあります。DIY初心者やステンレスの加工に特化した工具をお持ちでない方が、自分でステンレスの切断加工を行うのは危険かもしれません。

 

本格的なステンレスの加工を行うのであれば、ステンレスの特徴を押さえ、適した工具を用意するのが良いでしょう。また作業時に危険がないように、注意点も把握しておくのが大切です。

本記事ではステンレスのカット加工が難しい理由や、個人でステンレスの切断を行う際のコツを紹介していきます。

 

 

ステンレスの切断を個人で行う場合の3つのポイント

 

まずは、ステンレスの切断加工を個人で行う際に、覚えておきたいポイントを確認していきましょう。

ステンレスは硬いだけでなく、熱伝導率が悪く素材や加工に使う工具に熱がこもりやすい特徴を持っています。これらの特徴を把握し、素材に合った切断方法や工具を選ぶのが加工を成功させるコツですよ。

 

 

切断で使用する工具

 

ステンレスの切断加工に使用する工具は、一般的な金属のカットに使用されるパイプカッターやディスクグラインダーなどを使用するのがおすすめです。

工具の種類別に特徴を紹介していきます。

 

パイプカッター

パイプカッターは小型のステンレスパイプなどを切断するときに便利です。回すだけで切断できるので、初心者でもカットしやすく騒音などを気にする心配もありません。

 

使い方はとても簡単ですが、あまり締めすぎるとパイプ管が潰れてしまいます。特にステンレスは力加減がとても難しいので、扱いには十分注意しなければなりません。

 

ディスクグラインダー

ディスクグラインダーを使用した加工の様子

▲ディスクグラインダーを使用した加工の様子

 

ディスクグラインダーは、回転するディスクを押し付けて金属を切断、切削加工する工具です。

非常にパワーが強力な工具で、小型のディスクグラインダーでもステンレス板やステンレス棒などをカットできますし、ステンレス加工に特化した刃も用意されています。

 

小型なので気軽に操作ができると思われがちですが、大きい素材を切断するときには、キックバックと呼ばれる跳ね返り現象が起きてしまいます。

ディスクグラインダーで切断加工を行う際には、キックバック(反動)が起きても対処できるように両手で工具を持ち作業をしてください。

 

 

切断時の熱の発生

 

ステンレスは金属の中でも熱伝導率が悪い素材です。そのため、切断加工で生じた摩擦熱がステンレスや工具にこもりやすくなってしまいます。

 

  • ステンレスが高温による影響を受けてしまう
  • 工具が熱の影響で摩耗、損傷してしまう
  • 作業時にやけどしてしまう

 

これらの可能性があるので、熱を逃がしながら作業する、高温を発生させないように作業するのが大切です。

具体的には工具のパワーを下げて熱が発生しにくい状態で加工する、などの工夫をするのが良いでしょう。

 

ステンレスが焼けてしまうと、熱焼けと呼ばれる現象によってステンレスの表面が茶色く偏食してしまう場合もあります。ステンレス製の鍋を空焚きしてしまったときに、鍋を茶色くしてしまった経験をお持ちの方もいるかもしれません。

 

ステンレス鍋の変色も熱焼けが原因です。熱焼けを起こしたとしても品質に問題はありませんが、見た目が悪いのでDIYをされる方の中には気にする方もいるのではないでしょうか。

 

 

切断後のバリの対処

 

ステンレスの切断加工をするとバリが発生します。バリとは、切断面に発生する出っ張り部分やギザギザした部分です。

ステンレスは硬いのでバリが残った状態ですと、引っかかって怪我をしてしまう可能性があります。切断加工後は必ずバリ取り作業を行いましょう。

 

加工したステンレスの大きさが小さければ、ヤスリを使って手作業でバリ取り作業をしてしまうのが手軽です。

しかし、切断面が大きい場合や大きなバリが発生した場合には、グラインダーなどを使って機械でバリ取り作業を行うことをおすすめします。

バリ自体を減らすために、加工や設計の順番を工夫してバリ取り作業を出来るだけ減らすのも良いですね。

 

 

ステンレスの切断における注意点

 

ステンレスの切断加工は個人でも行うことができますが、ステンレスの種類や大きさ、形状によっては個人での切断が難しい場合もあります。

個人で切断するのが難しい理由や対処法を、以下の3つのポイントから解説していきます。

 

  • ステンレスは種類によって硬さが異なる
  • ステンレスは熱伝導率が低い
  • ステンレスは加工硬化する

 

 

ステンレスは種類によって硬さが異なる

 

生活の中で目にする機会も多く、比較的馴染みのある金属であるステンレスですが、実際には化学成分や金属組織によって細かく分類されています。

種類によって硬さや錆びにくさなどの特徴が異なるので、DIY初心者や初めてステンレス加工を行う方は素材選びだけでも大変かもしれません。

 

切断加工するステンレスの選び方に迷った際には、使用を検討している鋼種の特徴や使用例を調べてみましょう。

 

 

ステンレスは熱伝導率が低い

 

本記事で解説したようにステンレスは熱伝導率が低く、加工時に素材や工具に熱がこもりやすいです。

それにより加工時に工具が摩耗しやすいので、他の金属を加工したときよりも早く工具がダメになってしまう恐れもあります。

 

場合によっては、ステンレスが高熱の影響を受けてしまう可能性もあるので注意が必要です。

 

 

ステンレスは加工硬化する

 

ステンレスは熱伝導性が低いだけでなく、加工硬化するという特徴も持っています。

加工硬化とは、ステンレスを加工したときに発生した熱のせいで、ステンレスが更に硬くなってしまう現象です。加工時に素材の硬さが増すことで、切断が難しくなり工具も摩耗しやすくなってしまいます。

 

このように、ステンレスは個人で切断加工を行うのが難しい場合もあるので、プロにステンレス加工を任せることも検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

金属加工工場で行うステンレスの切断方法

 

ステンレスの切断加工は個人では難しく、怪我をしてしまうリスクもあります。金属加工工場では、個人で用意するのが難しい設備や機械を使用してステンレスの加工を行っています。

 

切断に使用する主な機械
  • レーザーカット:レーザー加工機によって切断する
  • シャーリング加工:上刃と下刃で素材を挟むことによって切断する
  • ガス切断:酸化と燃焼の原理を使用してガスで切断する

 

レーザーカットの一例

▲レーザーを使用した切断の事例

 

このように、個人では難しい複雑な形状も可能です。カットしたい場合には金属加工工場への依頼もご検討ください。

 

オーダーカットに対応している金属加工工場も多いです。

素材の特徴を熟知し設備の扱いに長けた金属加工工場であれば、「自分では無理だ」と諦めていた金属加工にもチャレンジできますよ。

 

株式会社新進は、大阪九条のトータルコーディネーターとして、ステンレスを始めとした金属加工の相談を受け付けています。

ステンレスの切断加工にお悩みの方は、ぜひ一度、関西ものづくり本拠地「九条工場」の一員である株式会社新進にご相談下さい。

 

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