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銅のタップ加工|方法と種類、行う場合のポイントを解説

2023.9.13

銅にねじ穴を開けるには、タップ加工を行う必要があります。ですが、タップ加工は工具に種類があるため、特徴を理解しておかなければなりません。

 

また、銅は熱伝導率は高いものの、金属の中では柔らかい部類になります。そのため、タップの回転速度にも注意が必要なのです。

この記事では、銅のタップ加工に関するポイントをまとめました。

 

 

銅のタップ加工における性質

 

銅は他の金属と比較すると、タップ加工がしやすいとされています。これは銅が柔らかいことが要因ですが、一方で伸びやすくてバリが発生しやすい、とも言えます。

その他にも、タップ加工に影響を及ぼす銅の性質は2つあり、これらを踏まえて作業をしないと欠陥になる可能性が高いです。

 

銅の性質
  • 比較的柔らかい
  • 熱に弱く200℃以上で軟化する
  • 水溶性クーラントと反応して変色する

 

 

タップ加工の方法と種類

 

タップ加工には、大きく2つの方法に分類されます。具体的には次の2つで、それぞれの内容を解説します。

 

  • 切削式
  • 転造式

 

 

切削式

 

切削式は、銅を削りながらネジ穴に仕上げる方法です。先にドリルで穴を開けて、そこにタップと呼ばれる表面がねじ山になっている工具を回し込んで仕上げます。

このタップにはいくつか種類があり、どんな仕上がりにするかで使い分けをしなくてはいけません。

 

切削式タップの種類
  • スパイラルタップ
  • ポイントタップ

 

 

転造式

 

転造式は、銅に圧力をかけて形を作っていく方法です。下穴を開けて、その穴からねじの谷になる部分を押し潰していきます。

銅を削るわけではないため、切り屑が出ないのが大きな特徴です。

 

転造式タップの種類
  • ロールタップ

 

 

銅のタップ加工を行う場合のポイント

 

銅にねじ穴を作る場合は、金属そのものの性質と、工具の使い方を意識して行なわなくてはいけません。具体的には、次の3つに注意して行いましょう。

 

  • 下穴の径とタップの大きさは合わせる
  • 回転速度は早くする
  • 切削油を使用する

 

 

下穴の径とタップの大きさは合わせる

 

小さな穴にサイズの大きなタップを入れると、ねじ山が大きくなってしまいます。逆に、サイズの大きい穴に小さいタップを入れても、必要な大きさのねじ山ができません。

そのため、最終的なねじ山の大きさを考えた上で、下穴を開けることが重要です。

 

 

回転速度は速くする

 

切削式でタップを行う場合は、工具の回転速度はできるだけ速くしましょう。銅は遅い速度で切削をすると、抵抗が大きくなる傾向にあるため、工具に溶着する可能性があるのです。

 

合わせて、工具の切れ味が悪いと、これも抵抗が大きくなって切削面が悪くなる原因となります。切れ刃の状態が良い工具を使い、速い速度で切削することをおすすめします。

 

 

切削油を使用する

 

切削油はクーラントとも呼ばれていて、加工中の熱を取り除く効果があります。銅は熱が逃げやすいですが、200℃で柔らかくなってしまうので、しっかりと切削油を使った方が欠陥が起きにくいです。

 

切削油は必ず油性のものを使いましょう。水溶性だと化学反応を起こして変色する恐れが高いので、使用するクーラントは十分注意してください。

以上です。銅のタップ加工は色々と気をつけることが多いので、お困りの際は株式会社新進にお問い合わせください。

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