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鋼とは|鉄との違いとその種類

2023.11.15

鋼は鉄に炭素や他の元素を加えた合金を指します。鋼鉄とも呼ばれており、世の中で使用されている鉄は、純粋な鉄ではなく鋼鉄がほとんどです。

鋼という言葉でひとまとめになってはいますが、含有される成分によって特性は大きく変わります。炭素量が多ければ硬く、少なければ柔らかいなど様々あるため、鋼を加工する場合はその特徴に十分注意が必要です。

 

この記事では、鋼と鉄との違いは何かを中心に解説し、よく使われている鋼の種類についてもまとめました。

 

 

鋼とは?鉄との違いについて

 

鋼は炭素を含んだ鉄(炭素量0.02〜2%程度)のことで、一般的に鉄とされる材料は鋼を指すケースがほとんどです。これは、純粋な鉄は柔らかく強度や加工性が低く、炭素をある程度含んだ鋼の方が使用する上でメリットが多いことが理由となります。

 

炭素を含んだ鋼のメリットとしては硬度が高い点です。炭素量が増えると比例して硬さも増して変形に強くなりますが、一方で粘り強さが失われ脆さが増すので、場面に応じて使用する鋼を使い分ける必要があります。

 

鋼は炭素鋼と合金鋼に分かれる

 

炭素を含む鉄を鋼と呼びますが、さらに分類すると炭素鋼(普通鋼)と合金鋼(特殊鋼)の2つに分けられます。

 

鋼の種類
  • 炭素鋼:含まれる炭素量により硬度の異なる鋼
  • 合金鋼:炭素鋼をベースに他の元素を加えた鋼

 

どちらもよく材料として使用される鋼です。ただし、合金鋼でも炭素や添加する元素の多い高合金鋼は、強度も粘り強さもかなり高いために加工用の工具に使うことが多くなります。

 

 

主な鋼の種類

 

鋼材は炭素量や含有する元素により多くの種類に分かれています。ここでは、一般的によく使用される鋼材として、以下の3つの特徴を紹介します。

 

  • SS材(一般構造用圧延鋼材)
  • SM材(溶接構造用圧延鋼材)
  • S××C材(機械構造用炭素鋼鋼材)

 

SS材(一般構造用圧延鋼材)

 

一般的によく使用されている普通鋼です。中でもSS400の使用量は1番多く、鉄鋼の中でも代表的な材料と言えます。

炭素量は0.1〜0.3%ほど含まれており、低炭素鋼に属する比較的柔らかい鋼です。大量に出回っているので価格も安く、建築などでよく使われています。

 

SM材(溶接構造用圧延鋼材)

 

溶接に適した普通鋼で、元々は船舶に使用するために開発された鋼材です。低・中炭素を含んでおり、マンガン等の元素を添加して低温じん性を改善しています。

現在は船舶に限らず、パイプラインや産業機械などのあらゆる場面で使われています。

 

SC材(機械構造用炭素鋼鋼材)

 

SC材は0.1〜0.6%程度の低・中炭素を含んでいて、含まれる炭素量をSとCの間に数字を入れて表記しています(0.58%ならS58C)。

特殊鋼のひとつに分類され、SS材に比べて機械的強度が高いです。一方で、炭素量が増えると冷却した際に割れやすくなるので、展延性が求められる場合は炭素の少ないSC材を選ぶ必要があります。

 

以上です。株式会社新進では、鋼を始めとして様々な金属加工のコーディネートを行っています。

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