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ステンレスパイプの曲げ加工方法と実績

ステンレス

2022.5.2

ステンレスパイプは硬く錆びにくい特徴を持っているので、機械部品や住宅設備など幅広いシーンで使用されています。ステンレスパイプを使用する際には、図面通りに加工を行う必要があります。その加工のひとつが曲げ加工です。

 

ステンレスは便利な素材である一方で、加工が難しい特徴を持っています。ステンレスパイプの加工を行う際には、圧力を加えたときに割れてしまう「曲げ割れ」などに注意して加工を行わなければなりません。

 

そのため個人で加工を行うのは難しいので、必要に応じて金属加工工場に相談などをご検討ください。本記事では、ステンレスパイプの曲げ加工が難しい理由や個人で加工を行う際のポイントを解説していきます。

 

 

ステンレスパイプの曲げ加工方法

 

ステンレスパイプの曲げ加工を行う方法は、いくつかあります。使用するステンレスの種類や用途、仕上がりの形などによって、加工方法を使い分けるのが重要です。

主な加工方法は、以下の通りです。

 

曲げ加工の方法
  • プレス曲げ
  • 押付け曲げ
  • 引張曲げ
  • 引曲げ
  • ロール曲げ
  • 押通し曲げ
  • ハンブルグ曲げ
  • 偏心プラグ曲げ
  • 高周波誘導加熱曲げ

 

上記の中でも、曲げられる角度の範囲が広く高能率、高寸法精度で曲げ加工ができる引曲げが最も一般的なステンレスパイプの曲げ加工方法です。

 

また、用途に合った加工方法を用いることで、様々な形状に加工することも可能です。加工後のステンレスパイプの形状によって、以下のように表現される場合もあります。

 

曲げ形状の種類
  • へ型曲げ(10°~85°)
  • L型曲げ(90°)
  • レ型曲げ(95°~175°)
  • U型曲げ(180°)
  • コ型曲げ
  • Z型曲げ

 

このように、ステンレスパイプを様々な角度に曲げることによって、図面通りの形状に仕上げられます。

 

 

個人でステンレスパイプの曲げ加工をする際の注意

 

ステンレスは硬い、錆びにくいなど非常に優れた特徴を持つ一方で、加工が難しい金属でもあります。そのため、個人でステンレスパイプの加工を行おうとしても難しく、図面通りに加工できない可能性も高いです。

曲げ加工を個人で行うのが難しい主な理由は、以下の通りです。

 

  • ステンレスは加工硬化する
  • 加工時に曲げ割れが発生しやすい
  • 狙った曲げポイントからズレる可能性がある
  • 摩擦面がくっつく焼き付き現象が発生する場合がある

 

加工硬化とは、部材のステンレスに圧力を加えると、ステンレス自体が硬くなってしまう現象です。加工硬化が起きると、加工に使用している工具が摩耗しやすくなってしまいます。

 

更に、曲げる角度や加工方法によっては、加工時に割れてしまう曲げ割れが発生してしまいます。曲げ割れを防ぐためには、ステンレスの種類に合わせてRを設定するのが重要です。

部材に使用するステンレスパイプの最小曲げR値よりも大きいR値で加工するようにしてください。

 

ステンレスは熱伝導率が低く、加工時に部材や工具に熱がこもりやすいのも特徴です。そのため、曲げ加工時には摩擦面の温度が上昇し、くっついてしまう焼き付き現象が起きてしまう場合があります。

 

このようにステンレスパイプは、加工時に注意しておきたいポイントが多いです。その上、ステンレスは金属構造や成分によってSUS410、SUS430、SUS304などの種類に分かれています。

ステンレスの種類によっても、硬さや熱伝導率などの特徴が異なるので、加工時には部材として使用するステンレスの種類別の特徴も熟知しておく必要があります。

 

 

ステンレスパイプの曲げ加工実績

 

ステンレスパイプの加工は、個人で行うこともできますが、加工が難しく加工方法やステンレスに関する深い知識が必要です。

複雑な形状の加工や図面通りの正確な加工を行う場合には、金属専門の加工工場に依頼することもご検討ください。

 

大阪・九条工場の職人が行ったステンレスパイプの曲げ加工の事例をいくつか紹介していきます。

 

ステンレスパイプの曲げ加工事例

▲図面通り、正確な位置での曲げ加工が可能

 

ステンレスパイプの加工事例

▲複数の加工の組み合わせ、複雑な加工も可能

 

このように、株式会社新進では様々なステンレス加工を行っています。

材料の扱いが難しい、この図面通りには加工できない、などの理由で他社で断られた事例でも対応できる場合があります。ステンレスパイプの曲げ加工を検討中の方は、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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