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ジュラルミンの加工|超々ジュラルミンの加工性と切削のポイント
アルミニウム
2024.2.13
ジュラルミンの加工は内容によって難しさが異なります。例えば、切削加工であれば特に問題ないですが、溶接は対応がとても難しいです。
また、ジュラルミンと超々ジュラルミンでも加工性は違います。そのため、どの加工がなぜ難しいのかを理解して、今後の対応を検討しなくてはいけません。
この記事では、ジュラルミンの加工性についてまとめました。加えて、切削における注意点も解説しましたので、加工をする前にご一読ください。
ジュラルミンの加工性
ジュラルミンはアルミに銅とマグネシウムを添加した合金です。そのため、それぞれの特性が影響した加工性となりますが、具体的には以下3つの特徴があります。
ジュラルミンは硬度が高いとはいえ、ハステロイなどの難削材と比べると低いです。アルミの含有量が90%以上を占めているので切削はしやすいと言えます。
その一方で溶接は大変です。アルミそのものの溶解温度が低く、加えてアルミ・銅・マグネシウムは熱伝導率が高く熱が逃げやすくなるため溶接が難しくなります。
また、銅は酸化しやすく腐食しやすいので、ジュラルミンは耐食性も低くなります。アルミ合金の中でも弱い部類なので、使用する環境は考慮しなければいけません。
超々ジュラルミンの加工性は低い
超々ジュラルミンは銅とマグネシウムの他に亜鉛を加えたアルミ合金です。亜鉛を加えたことで強度が高まっており、ブリネル硬さは160HBにまで達しています。
これにより、超々ジュラルミンは難削材に等しくなるため、切削する際は条件等に注意しなくてはいけません。加えて、溶接性も低くなっており接合はかなり難しいと言えます。
ジュラルミンを切削加工する場合の注意点
ジュラルミンは溶接は難しいものの、切削においては問題はありません。ただし、以下3つの点に注意して切削を行うよう心がけてください。
ジュラルミンの溶融点は低いので、切削による温度上昇で刃具への溶着を引き起こす可能性が高いです。切削速度はあまり早めず、キレの良い工具を使ってください。
また、温度上昇は切削油でも防ぐことができますが、切削後に色が変わってしまう恐れもあります。アルミ合金用の切削油にすること、切削後にクーラントを洗浄することで、ある程度の防止ができます。
加えて、ジュラルミンは耐食性がそもそも低いです。そのため、切削後はできる限りアルマイト等の処理を行い、耐食性を高めることをおすすめします。
株式会社新進では、ジュラルミンを始めとして金属加工のコーディネートをしています。町職人300名以上と連携していますので、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。
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