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アルミのレーザー加工が難しい理由|発生する現象とその対策を解説

アルミニウム

2023.7.25

アルミはその特性が原因で、レーザー加工が難しい金属とされています。そのため、どんな要因で何が起きるのかを把握しなければ、対策ができないため品質が下がってしまいます。

 

この記事では、アルミのレーザー加工が難しい理由を3つの原因を元に解説します。それにより起きる現象と、それぞれの対処法までまとめましたので、レーザーを使用する際は必ずご覧ください。

 

 

アルミのレーザー加工が難しい理由

 

アルミはレーザー加工が難しい金属です。それは次の2つが大きく関係しています。

 

アルミの特性
  • 反射率の高さ
  • 熱伝導率の高さ

 

アルミは反射率が90%を超えています。そのため、照射されたレーザーが反射されて、そのまま加工機のレンズを壊してしまうのです。

 

また、熱の伝わりやすさが高く、ひとたび融解し始めると周辺まで溶けるため、品質が下がりやすくなります。

この2つの要因に加えて、レーザー加工機がとても高額ということも関係し、リスクを考えて依頼をお断りするケースもよくある話です。

 

 

アルミのレーザー加工で起きる現象と対策

 

レーザーが反射する以外にも、アルミの特性が原因で起きる現象があります。それが次の3つです。

 

  • ピアシング
  • ひげ
  • 噴き上がり

 

 

ピアシング

 

金属の切断を始める際、切り込みを始める場所に穴を開けることを”ピアシング”と言います。アルミはレーザーを反射し、熱を周辺に逃してしまうため、このピアシングがとても難しいです。

 

対策としては、アルミの表面にビーム吸収剤を塗り、レーザーを反射させないようにします。

また、アルミの厚さが薄いと、レーザーを照射した周辺が膨張して焦点がズレてピアシングができないケースも。これは、アルミ板を両側から引っ張り、しっかりと固定することで対策は可能です。

 

 

ひげ

 

ピアシングをする際に、溶けたアルミが穴の周辺に伸び、膜状になることがあります。これを”ひげ”と言い、このひげがレーザー照射するノズルに触れることで機械が止まってしまいます。

 

これはピアシングする時間が長いことが主な原因です。できるだけ高出力にして、ひげが伸び切る前に穴を開けることで対処できます。

ただし、レーザー照射が強いと、穴が大きくなり、溶けたアルミが周囲に飛散する可能性が高いので気をつけましょう。

 

 

噴き上がり

 

アルミ材に厚みがあると、レーザー加工中に溶けたアルミが噴き上がって、切断ができなくなることがあります。角度のきついエッジを切断した直後になることが多く、これは発生したプラズマが主な原因です。

 

対策としては、エッジ部分までは高出力で照射し、エッジをつけた直後は出力を下げて切断をすることです。

これでプラズマの発生が抑えられるので、噴き上がりを防ぐことができます。

 

以上です。株式会社新進では、アルミを始めとして様々な金属加工のコーディネートをしています。

以下のページよりお気軽にお問い合わせください。

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