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アルミ加工5つの方法|それぞれの注意点と難しい理由を解説
アルミニウム
2022.10.11
アルミの加工は、一見するととても簡単に思えます。それは、他の金属に比べて柔らかいため、曲げたり切ったりを容易にできそうだからです。
しかし、実はアルミには様々なデメリットがあります。例えば、圧力を加えると壊れやすい、酸化した薄い膜に覆われている、という特性です。
これらの特徴には、曲げ加工や溶接などを行う際、必ず対策をしておかなければいけません。でなければ、加工しても不良品になる恐れがあります。
この記事は、アルミ加工のポイントを、特性を踏まえながらまとめました。なぜ難しいと言われるのか、最後まで読めばその概要を抑えることができます。
アルミの主な特徴
アルミはとても軽量で、リサイクルもしやすい金属です。銅やマグネシウムなどを添加したアルミ合金であれば、強度もそれなりに高くなるので、多くの製品に使用されています。
その一方で、アルミはとても加工が難しい金属です。これには、次の2つの特性が大きく関係しています。
純度の高いアルミは、とても柔らかいため加工がしやすい反面、傷がすぐについてしまうので取り扱いが大変です。
そして、熱伝導率が高いために全体に熱が伝わりやすく、溶接では部材そのものが高温になり欠陥がよく起きます。
その他に、伸びやすい、弾性が高い、靱性が低いなど、デメリットはとても多いです。これらの特性を考慮した上で、様々な加工を行わなくてはなりません。
アルミの加工方法とそれぞれの注意点
アルミ製品を作る場合、以下6つの加工を行って製造をする必要があります。
- 切削
- 切断
- 曲げ
- 穴あけ
- 溶接
- アルマイト
それぞれに考慮すべきアルミの特性があるため、各加工内容と合わせて具体的な注意点をまとめます。
切削加工
金属の表面を削る作業が切削加工です。旋盤加工やフライス加工で行いますが、アルミは切削中の工具に切りくずが引っ付くことがあります。
切りくずが引っ付いたまま続けると、表面がガタガタになる上、工具もダメになるので注意しなくてはいけません。
シャープな工具を選ぶ、あるいは切削速度を早めると溶着をある程度防げます。次の記事にポイントをまとめましたのでご覧ください。
≫アルミの切削加工のポイント|難しいとされる2つの理由について
切断加工
アルミは柔らかいため、カットがしやすい金属です。ディスクグラインダーなどの工具も近場で取り揃えられるので、個人でも切断は簡単です。
ただし、アルミは伸びやすいので、切断面でバリがよく発生します。手を引っ掛けると怪我をしてしまうので、作業は十分に注意して行うことが大切です。
曲げ加工
柔らかいアルミなので非常に曲げやすいです。プレス機やベンダーを使えば、そこまで難しいものではありません。
一方で、アルミは圧力が加わるとひび割れしやすい金属です。また、曲げても元に戻りやすい性質もあるので、これらを考慮して曲げRを設定する必要があります。
≫アルミ板の曲げ加工の方法|折り曲げる場合の2つの注意点について
穴あけ加工
穴あけはドリルで行いますが、ドリルは金属を削る作業です。そのため、切削加工と同じく、アルミの溶着に気をつける必要があります。
ドリルの回転速度に注意して、場合によっては切削油も使用しましょう。
また、いきなり穴あけをすると、工具がズレて失敗する可能性もあります。まずはセンターポンチで場所を決めて、小さい穴から始めるといいです。
溶接
アルミは表面が酸化した薄い膜で覆われています。この膜が溶ける温度は2,000℃程度ですが、アルミそのものは600℃程度で溶け出します。
また、熱伝導率も高いため、部材全体の温度も高くなり欠陥が出やすいです。
交流のティグ溶接機を使う、トーチの送りを徐々に早めるなど、経験と知識がとても求められます。詳しくは次の記事をご覧ください。
≫アルミの溶接が難しい3つの理由と施工の具体的なポイントを解説
アルマイト
アルミ表面の酸化被膜を人工的に厚くする方法がアルマイトです。アルマイトを施すことで錆びにくく、硬度が上がり、熱伝導率が低くなるなどのメリットがあります。
ただし、アルミ合金はこの処理が難しく、特にダイカスト用の合金はうまく被膜を作れないため大変です。その場合は、めっき処理に方法を変えて対策することも検討する必要があります。
≫アルマイト処理とは|特徴と加工の仕組み、めっきとの違いについて
アルミの加工事例
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▲細かい形状や穴あけにも対応可能
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当社では、大阪・九条の町職人と協力し、金属加工をコーディネートしています。大量生産のみでなく、製品1個や小ロット生産の依頼も対応可能です。
アルミの加工にお悩みの際には、お気軽にお問い合わせください。
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