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純チタンとは?|種類とJIS規格上の成分、加工や効果について解説

チタン

2025.3.5

純チタンはチタンの種類のひとつで、チタン以外の他の成分がほとんど含まれていないものを指します。さらに、純チタンはJIS規格において4種類に分類されており、それぞれ延性や強度が異なっているのです。

 

また、純チタンはチタン合金と比べて、製造コストが低く加工もしやすい特徴があります。そのため、国内で使用されるチタンの多くは純チタンが採用されています。

 

この記事では、純チタンの特徴を成分や機械的性質など踏まえて紹介しました。加工や利用方法についてもまとめていますので、概要を知るための資料としてご覧ください。

 

 

純チタンの特徴

 

チタンは軽くて強度が比較的高く、耐食性や耐熱性にも優れるなどの様々な特徴があります。その中で純チタンは、他の成分が少なくほぼチタンだけで構成されるものを指し、その純度は99%を超えています。

 

また、純チタンは種類があり全部で4種です。これらは含まれる成分が微妙に異なっていて、性質も違うので使用される場面も変わります。

 

種類と成分

 

JIS規格での純チタンの種類と成分は次の通りです。

引用:JISH4657:2016 チタン及びチタン合金−鍛造品

 

成分の差は、基本的には酸素(O)と鉄(Fe)の含有量が主です。1種から順に酸素と鉄の割合が増えますが、同時に強度も高まっていきます。

 

物理的性質

 

純チタンの物理的性質は次の通りです。比較対象としてステンレスとアルミも掲載しています

引用:物理的性質|一般社団法人日本チタン協会

 

純チタンは溶融点が高いので熱に強く、熱膨張により体積などが増加する割合も小さいです。加えて密度も大きくはないので、質量も比較的軽いと言えます。

 

機械的性質

 

純チタンの機械的性質は次の通りです。

引用:JISH4657:2016 チタン及びチタン合金−鍛造品

 

純チタンは酸素と鉄の割合が増加すると、強度も一緒に上がっていきます。その一方で、延性は失われていくので、柔らかいのは1種や2種、高強度は3種や4種と分類することができます。

 

 

純チタンの加工

 

▲チタンの加工製品例

 

純チタンはチタン合金と比べると加工はしやすいと言えます。しかし、強度は高く、溶け出す温度も高いため、それらを踏まえて加工しなくてはいけません。

 

例えば切削加工では、純チタンの硬度が高いために切削速度を遅くするなどの対策が必要です。詳しくは次の記事をご覧ください。

≫チタンの切削加工について|旋盤・フライス加工を行う際のポイント

 

溶接では、純チタンが酸素と反応しやすいので、不活性ガスなどを使い酸化を防ぐことがポイントとなります。詳しくは次の記事をご覧ください。

≫チタンの溶接方法|難しいとされる理由と大阪・九条工場の施工事例

 

 

純チタンの利用方法

 

純チタンはJIS規格では工業用チタンと分類されています。高い強度と耐熱性・耐食性があるため、化学プラントや火力や原子力の発電所、海水を通すパイプなど利用の幅は広いです。

 

加えて、チタン合金と比べて延性があり製造コストも低いので、消費者が使う民生品でも使われています。そのため、日本国内のチタンは約90%が純チタンのようです。

 

 

純チタンの効果について

 

純チタンは健康に良い効果があるという理由で、ネックレスなどに使用されるケースがあります。

しかし、チタンそのものに良い効果がある、ということは現状で証明されてはいません。純チタンが良いとされる原因は以下2つが影響しています。

 

  • 生体親和性が高い
  • 磁気により健康効果が期待できる

 

チタンはインプラントやプレート等で体内で使用されるケースがあります。これは、身体がチタンに反応しにくく、金属アレルギーも出にくいことが要因です。

 

また、健康グッズとしてのチタンの多くは、磁気チタンとして紹介されています。磁気は血行を良くする効果が期待されていて、アレルギーが出にくいチタンと組み合わせることで健康に良いと考えられているわけです。

 

以上です。株式会社新進では、純チタンを始めとして様々な金属加工のコーディネートをしています。

お困りの際はお気軽に以下ページよりお問い合わせください。

 

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