06-6581-3041

営業時間(9:00-18:00 )

お問合せ

COLUMN

読み物

プレス加工とは|成形方法の種類やメリット・デメリットについて

プレス加工

2023.4.6

プレス加工とは、専用金型で部材を挟み圧力をかけて加工する方法です。加工の種類としては、せん断加工や曲げ加工、絞り加工などがあり、これら複数の方法を組み合わせることもあります。

 

また、専用の金型を使用するため、一定の品質を短期間かつ低コストで製造できるので、大量生産に向いています。

その一方で、小ロット生産には不向きで、金型に挟めない厚みのある金属の加工には向いていない点がデメリットです。

 

本記事では、プレス加工とは何か、加工の種類やメリット・デメリットを解説します。

 

 

プレス加工とは

 

プレス加工は、金属に圧力をかけて製品を作ります。最初に「金型」と呼ばれる金属製の器を作り、それに合わせてプレスすることで一定の形を製造するという方法です。

 

金型によって製品の形状が決まるため、多くの人の手を介さずに作れます。そのため、品質のバラつきがなくなり、安定した製造が可能です。

合わせて、機械を使うため、早く大量に作ることができます。その結果、製品1つ当たりの単価が下がるので、コスト面でも有利なのが特徴です。

 

 

プレス加工の種類

 

プレス加工は、主に下記の3種類に分けられます。それぞれの特徴は下記の通りです。

 

種類 特徴
せん断加工 部材を切断する加工

金型を用い必要な素材を切り取る

曲げ加工 部材を曲げる加工

加工機や金型によって様々な形に加工できる

絞り加工 平面の部材に圧力をかけ凸凹を作る加工

しわや割れの発生に注意が必要

 

それぞれの方法は単独で行われるだけではありません。複数を組み合わせることで、目的の形状に仕上げることもありますが、基本的には金型に合わせて1回のプレスで製品を作ります。

 

 

プレス加工と板金加工の違い

 

プレス加工とよく似た加工方法には板金加工がありますが、違いは下記の通りです。

 

プレス加工

板金加工

特徴

金型に部材を挟み
圧力をかけて加工
パンチとダイで部材を挟んで
圧力を変えて加工

金型

専用金型 汎用金型

生産性

大量生産に適している 少量生産に適している

プレス回数

1回のプレスで1個の製品 1回のプレスで1ヶ所の加工

製作時間

長い 短い

ワークの大きさ

小さい 大きい

加工精度

金型の精度による 作業者の技術による

 

板金加工との大きな違いは使用する金型にあります。プレス加工はそれ専用の金型を先に作り、1度のプレスで仕上げるので、機械を使用して大量に製造することが可能です。

一方で板金加工は、すでにある金型(汎用)を使い、目的の形状にするために何度も加工します。そのため、人の手がかかることとなり、少量しか生産できません。

 

しかし、専用の金型は作るために時間を要することと、そのための費用もかなり必要です。ですので、製品を大量に製造しなければ、コストダウンができません。

少ない品種で大量生産ならプレス加工、多くの品種で少量生産なら板金加工と考えるといいでしょう。

 

 

プレス加工の製品事例

 

プレス加工は様々な業界の製品、部品への製造に使用されています。

 

プレス加工の製品例
  • 自動車用部品
  • 電気製品
  • 食器類・厨房機器
  • 事務用品・什器

 

自動車はボディの多くをプレス加工で仕上げています。また、家電製品についても、電子レンジやトースターなどを製造するため、金属のプレス加工が欠かせません。

製品を一般家庭に普及させるには、大量に同じものを作る必要があります。そのため、一気に製造できるプレス加工は様々な場所で使われているのです。

 

 

使用する金型とプレス加工機

 

プレス加工機には2つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

 

種類 機械プレス 液圧プレス
特徴 モーターなどによって動かす 油、もしくは水の圧力で動かす
※油圧式が広く普及
メリット 高速加工に適している

液漏れの心配がない

水圧式はランニングコストが安い

油圧式は精密な加工に適している

デメリット 1回ごとの圧力量が機械制御で
決められているので、
任意の位置で止められない
水圧式は金属部品が錆びる恐れがある

 

機械プレスは大量生産に適しているので、プレス機械全体の約9割を占めています。一方で、油圧プレスは機械プレスでは行えない深絞り加工やベアリングなどが得意です。

 

また、金型に使用する金属はとても重要となります。これは、大量に生産するため、耐久性や摩擦性に優れていなければいけないからです。

そのため、金型に使用する金属は、加工する金属の硬度と生産する数を考慮して選ばなくてはいけません。

 

 

プレス加工のメリット・デメリット

 

プレス加工にはメリットとデメリットがあるので、製造する製品や部品の形状、数によって適切な加工方法を選択することが重要です。メリットは、主に下記の通りです。

 

メリット
  • 大量生産に適している
  • 高い精度で一定の品質を保てるので品質管理しやすい
  • 専用金型のため複雑な形状への加工が可能
  • 機械的な作業なので作業者のスキルによって品質が変わらない

 

1番のポイントは、短時間で一定の品質を大量生産できる点です。少ない種類の製品や部品を大量生産するときには、プレス加工の導入を検討するといいでしょう

 

一方で、下記のデメリットもあります。

 

デメリット
  • 金型製作の費用がかかる
  • 厚すぎる部材はプレス加工には適さない
  • プレス加工機の導入が必要

 

プレス加工による製品の品質は、金型に大きく左右されます。そのため品質の高い金型が必要ですが、作るには時間と費用が多くかかります。

 

また、プレス加工機の導入も費用がかかりますし、数百トンもの圧力がかかるので、設置する環境も整えなくてはなりません。

小ロット生産や試作品を製造する際にプレス加工を選択してしまうと、コストを回収できない恐れがあるのでご注意ください。

 

 

プレス加工の騒音と安全

 

プレス加工では、エアの排気音や機械の運転音、衝撃音など様々な騒音が連続して発生します。騒音は80~110dB程度に達することもありますが、騒音は様々な原因で発生するため直接的な対策はしにくいです。

 

騒音を少しでも解消するには、下記の方法で対策するのがおすすめです。

 

  • 加工機周辺の吸音対策・遮音対策をする
  • 金型の形状を工夫し、機械の負荷を下げて加工する

 

また、安全性にも細心の注意を払わねばなりません。プレス加工機に指や足などの身体の一部を挟むこともあれば、加工時に金属の破片が飛び散る可能性もあります。

一歩間違えば、身体障害だけでなく、作業者が死亡するリスクもあるのです。

 

対策
  • 安全装置や安全ガードなど、複数の安全対策を行う
  • 作業時の流れを徹底しておく

 

プレス加工機による労働災害は、ペダルの2度踏みなどの作業者によるちょっとしたミスが原因で起きることが多いです。

人為的なミスだけを減らそうとしても限界があるので、人と機械の両方から安全確保していきましょう。

 

TOP