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アルミ合金とは?|アルミとの違いや特徴、種類ごとの用途を紹介

アルミニウム

2023.5.9

アルミ合金とは、アルミに別の金属を加えてできる素材です。アルミは柔らかく加工しやすい強みがありますが、一方で強度が低く傷が付きやすいなどの欠点もあります。

 

アルミの持つ良い特徴を活かしつつ強度を高めているので、色々な部材に使われることも多いです。

アルミ合金は加える金属の割合や種類によって異なる特徴を持つので、用途や使用するシーンに適した合金を使わなければなりません。本記事では、アルミ合金の特徴や欠点、用途を紹介します。

 

 

アルミ合金とは?アルミとの違いと特徴

 

アルミは、とても軽く柔らかいので加工がしやすいという反面、傷がつきやすく強度も低いというデメリットがあります。

その欠点を補うために、別に金属を添加して強化させたのがアルミ合金です。

 

そのため、純粋なアルミ(純アルミ)よりも、アルミ合金の方が製品に良く使用されています。アルミ合金の特徴は、下記の通りです。

 

  • 添加する金属次第で特性が変わる
  • ある程度の強度があり軽量で加工がしやすい
  • 熱伝導率が高い
  • 鋳造による大量生産に向いている
  • 耐寒性が高く低温でも脆くなりにくい
  • 耐水・耐海性が高い
  • 磁性がない

 

アルミ合金の欠点

 

アルミ合金は加工のしやすさ、純アルミと比較して強度が高いなどのメリットがある一方で、下記のデメリットもあります。

 

  • 比較的に価格が高い
  • 融点と耐熱性が低い
  • 他の金属と比較すると硬度は低い
  • 柔らかく変形しやすい
  • 他の金属に触れるとサビやすい

 

耐食性に優れるアルミ合金もありますが、ステンレスなどに比べれば高いというほどでもありません。

また、耐熱性が求められる製品や部品の使用には適していませんし、コストがかかる大きな部品や厚みのある製品には不向きです。

 

 

アルミ合金の種類とそれぞれの用途

 

アルミ合金は、JIS(日本産業規格)において4桁の合金番号で分類されています。

そして、最初の数字は添加する金属の種類によって決まっているため、番号を見れば主成分が何なのか見分けることが可能です。ただし、1,000番台は純アルミであるため、2,000番以降が合金となります。

 

合金番号

主要な金属 特徴 主な用途
1,000番台 純Al
加工性・耐食性に優れている

熱・電気伝導性が高い

強度が低い

アルミ箔

化学工業タンク類

導電材

2,000番台 Al-Cu系 鉄鋼材料に近い強度を持つ

熱処理により、さらに強度が上がる

耐食性は純アルミに劣る

航空機

油圧部品

3,000番台 Al-Mn系 アルミの持つ加工性・耐食性を変えずに、強度を上げている

マグネシウムを添加すると、さらに強度が上がる

アルミ缶ボディ

カラーアルミ

電球口金

屋根板

4,000番台 Al-Si系 熱膨張率が抑えられ、耐摩耗性が向上している 鋳造ピストン

建築用パネル

5,000番台 Al-Mg系 強度と耐食性、溶接性が高い

加えるマグネシウムの量によって特性の強さも変わる

船舶

車両

自動車用ホイール

建築用内外装

圧力容器

6,000番台 Al-Mg-Si系 強度・耐食性が高い 建築用サッシ
7,000番台 Al-Zn系 現存するアルミ合金の中で最も強度が高い

合金番号7075は、超々ジュラルミンとして知られている

航空機

鉄道車両構造材

 

上記の他に、その他の添加材をまとめた8,000番台もあります。代表例は、高強度の2,000番台や7,000番台にリチウム(Li)を加えた合金で、低密度・高剛性になるよう開発されました。

 

上記のように、アルミ合金には様々な種類があり、それぞれ特徴も異なります。場合によっては腐食して使いものにならなくなる可能性もあるので、使用する用途や場所を考慮してアルミ合金を選びましょう。

 

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